不安定な株価

長期投資家にとっては、ようやく訪れた相場下落タイミングといった所だろうか。ハイテク株中心に売りが広がって、堅調だった株価が停滞し始めている。株価が暴落して世界的な不況になる可能性はあるけど、その時に現金をたくさん持ってる人は数年後に資産を大きく増やすチャンスだ。苦しい時も配当を欠かさない企業であれば、株価下落は利回り上昇のチャンスでもある。不況は乗り越えてくれると確信している企業であれば、狼狽売りはせずにむしろ買い増しに向かう強い気持ちが欲しいところだ。

しかしながら、別のところの不安もあって、20年余りにわたり回復しない日本の経済状態に、世界同時不況の波が押し寄せたら、一体どうなってしまうのか。国として立ち直れるのだろうか。そこまで悲観的になる必要は実はないと思っているが、持っている資産を分散させておくことは本当に大切だと思う。円という通貨、そして大体の国に入れる最強のパスポート。このふたつが世界で通用しなくなる時がくるかもしれない。なかなか通貨を動かすタイミングを図るのも難しいのだが、現状は円建て資産が9割を超えている。少しずつでも確実にドル建て資産を増やして、通貨リスクも分散させておきたいと思う。